シリア攻撃は米国発の国際秩序破壊だ2017年04月08日 11:11

<米国>シリア攻撃「化学兵器」と断定…巡航ミサイル59発 これはトランプ大統領の命令で米軍が他国を攻撃できる事を誇示するのが目的だ。今までことごとく連邦裁判所に無効とされた、入国に関する大統領令や議会の同意を得られなかったオバマケアの廃止、と異なり、誰も阻止できない命令が存在したという事だ。 これは核攻撃の命令も同様に扱われるだろうから、非常に危険な状態だ。

実業家思考のトランプ大統領は:

1.シリアの化学兵器の使用と被害に対して、攻撃こそ最大の防御と考えた。だからロシアを含む主要各国との調整は後回しで良いと思っていた。 化学兵器を使ったのはアサド政権、シリア国民はこの攻撃を支持すると言う仮定の検証はされないままであった。 当然、アサド政権を支持するロシアの反発やIS国を追い詰めている周辺各国の作戦への悪影響など情勢理解は無かった。 結果としてこの攻撃を支持したのは、当事者ではない主要各国である。

2.北朝鮮のミサイル発射や核兵器開発を潰すと公言し、米軍単独攻撃も示唆していたトランプ大統領は、中国の習近平主席の訪米時期に合わせて、中国が北朝鮮を抑えなければ同じように軍事行動に出るという脅かしで、米中会談の主導権を握ろうとしている。

3.選挙戦ではロシアがトランプ大統領候補の当選を後押ししたと言う噂が渦巻く中で、ここでロシアと仲たがいしておけば、その追及は困難になるとの思惑。

これらの思考が米国内を含んで国際社会で通じるとは思えない。 <米、シリア攻撃>「国連憲章範囲内」と正当性繰り返し強調とあるが、トランプ大統領は国連は駄目だから拠出金を削ろうとまで言っていたのが、ここでは国連の名の下にシリア攻撃を正当化しようとしている。何という矛盾か。。。

ISテロ国家が世界中で更なるテロ活動を強化する危険性を増加させた責任は重い。力でアサド政権を潰したとしても、対テロの解決策にはならない。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://july2012.asablo.jp/blog/2017/04/08/8448879/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。