中朝韓と日本と米国のアジアにおける将来像は?2017年05月14日 18:15

北朝鮮の核実験、ミサイル発射、独裁政治を取り巻くのは、共産党独裁の中国、北朝鮮への穏健派の韓国文政権の誕生と、対共産圏へのアジアにおける米軍の最前線となる日本である。

中国を中心として、北朝鮮と韓国(将来的には南北統一があってもおかしくない)経済、軍事圏を確立して行くと予想する。この場合、台湾も含まれる。

この中朝圏に対して、日本は戦争、植民地支配の歴史から考えて、地理的には隣国なのだが、同盟関係は考え難い。

米国は韓国との同盟を失う事で、中朝への牽制は日本が重要な役割を担わされる事になる。しかし、太平洋を遠く隔てた米国の盾として、この地域で軍事・経済を進めて行くのが将来的にも正しいのだろうか?

アジア地域の視点で考えると、経済圏ではアセアン諸国に中朝とインドを加えた巨大な経済力と人口、市場は、欧州または米国を上回る規模となる。 トランプ政権の様に、米国優先、保護主義の国へのビジネス依存度を下げるためにも、このアジア地域へのシフトは重要だ。

では軍事面ではどうかと言うと、東西冷戦時代では無くなっているのだから、日本が米国の東側への最前線になる必要はないし、米国が日本への他国からの攻撃や侵略から守ってくれるわけでもなく、安保関連法案の様に利用しようとしているだけだ。

それならば、アセアン、中朝、インドの国々で不戦、不可侵条約を結び、米国には軍事的にも依存しない日本の立ち位置が必要だと思われる。 決して簡単だとは思わないが、欧米列強、東西冷戦とは違った国際関係が求められている時代であり、それまで世界をコントロールしてきた米国とロシアが主導権を失い、孤立するか、国際社会の一員構成国となるのか?選択を迫られる時代は近いと思われる。

もし米国の大統領がトランプのような、傲慢な力任せの人でなく、プーチン大統領の長期で力と騙しの政治が無ければ、これほどの荒波は立たなかっただろうし、中国との敵対関係もこれ程拡大はしなかっただろう。 この2人が国際的秩序の再構築を加速させているのだ。