課長クラスの心得2012年09月09日 22:04

課長クラスといっても、最近は会社によって呼び方も異なる。マネージャー、グループリーダー等である。
別に課長で良いとは思うのだが、企業も高齢化によって、管理職が年上の部下を持つ場合が増えてきており、ここら辺を曖昧にすることで「~さん」と肩書きを意識せずに呼びやすいように、との背景がある。

その割には、席のレイアウトは昔ながらの、部下は2列で横並びの机で、課長がその端で部下を左右に見る配置が残っている。組織も同様に課長―係長―主任などの階層で業務処理や伝達がなされる。

私が課長になった際には(東証一部上場会社の海外営業部門)で、この形式を大きく変化させた(2003年頃)。
課長として部下の列のほぼ中央に机を置き、上下関係を感じさせずにコミュニケーションが取れ、部下の能力も把握しやすいようにした。

組織も基本的にはフラットで、部下からの報告や相談は直接受け、指示を出せるようにした。
では、係長や主任の立場が無いように思われるが、スピードが求められる時代では、情報は一気に共有し、係長や主任が適切な指示を出す。
この指示で不足な点を私がアドバイスする。このアドバイスと議論が係長や主任の能力向上に自動的に役に立つのである。

このおかげで、課長である私の判断、関係する社内外とのコミュニケーションを部下は吸収することが出来、私は部下の能力・性格・業務負荷を知ることで、適切な人に指示が出来る事となったのである。

ここで目指したのは「課長が居なくても適切に業務を遂行できるチーム作り」であり、私の海外出張時や他のプロジェクトを兼任することで、6ヶ月間ほど週1,2日しか職場で業務を出来なかった時も、社内外に迷惑掛けることなく、業務が回った実績に繋がったと思われる。

この方式により、社内で迅速かつ的確な判断や情報提供の出来るチームとしての認識が得られ、組織変更や異動の度に、この方式を普及させてきた。

「報連相」のまずさやスピードに悩んでいる会社やマネージメントは是非とも、この手法を取り入れることをお勧めする。

このやり方のデメリットは、課長クラスにこれをやりきるだけの能力と意思が無いと、実効性が上がらないことであろう。
また、自分の立場ばかり考えて、部下に仕事を割り付けるだけ(丸投げ)上司では、部下は付いてこないので、チームワークは形だけになる。

逆に、これが出来ないような課長クラスには部下を持たせてはいけないと言う事だ。

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